薄毛や脱毛などを治療するために皮膚科や薄毛クリニックなどに通うと必ず経過観察が行われます。薬を処方してもらってそれを使ったら育毛や発毛が実現されると信じて来ている患者にとってはそれが必要なのかどうかということが疑わしく思われるでしょう。これが大事であるとされるのには理由があるのです。
効果判定の大切さ
育毛治療を医療機関で行っていくということになると定期的な経過観察が必ず行われます。保険治療ではないために義務であるというわけではなく、どのくらいの期間で行わなえればならないかという定めもありません。
しかし、治療として医療機関で行う以上は、医師としては正しく症状を見て診断を行い、それに基づいて効果の期待できる方法を提示して実践してもらうということが欠かせません。しかし、検査を行ったとしても100%検査が成功するわけではなく、検査ミスが起こっている可能性もあります。
また、医師も人であるために誤診を行ってしまうこともないわけではないのです。そのため、経過観察を行うことによって、行った診断と示した治療方針とがしっかりと効果につながっているかを追跡する必要があるのです。そして、育毛が実現されていない場合には新しい治療方針を考えてできる限り患者のニーズにあった治療を実施できるようにしていくというのが医師の務めであり、そのために必要となるプロセスなのです。
薬の副作用の懸念
医師の診断も治療方針も正しかったとして、育毛効果も得られていたとしても治療を中断すべきであるという判断をすることがあります。それは使用している薬の副作用が生じてしまっている場合です。
医薬品として医師の管理下で使用しなければならないほどに高い効果が得られる医薬品を用いることが多いため、それに伴う副作用が生じてしまうこともあります。しかし、患者がそれに気づいていなかったり、気づいていても育毛のためならばと我慢してしまったりしていることも多いのです。それに気づいて別の薬に切り替えたり、減量を行ったりするのも医師の務めなのです。
実感を持たせて取り組ませる効果
経過観察の際には写真をとって頭髪の状態を記録するというのが一般的に行われます。毎日髪の毛を見ている本人の場合には少しずつ育毛効果が現れてきていても気づかずに過ごしてしまっていることもあり、それで効果がないと感じてしまう場合があります。
しかし、定期的な経過観察を行って写真を比較することで実感を持つことができるようになります。それによってより育毛に取り組もうとする意志を高めることができるのです。