日々のストレスやもやもやした気分をスッキリさせたいと、ヘアケアに育毛トニックを使う人が多くいます。特に男性はその刺激が病みつきになり、気分が良くなるため、育毛にもたいへん効果があるような錯覚を起こしてしまいます。
しかしながらトニック成分そのものに育毛を促すものはほとんど入っていません。
気分的なものだけで使用するならば問題ありませんが、本格的な育毛を考える場合はしっかりと育毛トニックの理解を深めたほうが良いでしょう。
トニックの成分とは
まず、育毛トニックの特徴として上げられる、刺激的なスッキリする成分についてですが、そのほとんどが水とアルコールです。
アルコールの殺菌消毒成分が、育毛トニックのほとんどに使われているジェット噴射の勢いによって、スッキリする感覚をより増幅させています。
しかし、消毒の効果があるだけでアルコールには育毛の成分は含まれていません。
血行を促進する作用は報告されていますが、直接的に毛根の細胞に働きかけるわけではなく、あくまで補助的な役割しか担っていないことを頭に入れておきましょう。
注意しておくべきこと
注意しておきたい点が使用量です。使い心地が良く、気持ちが良いため、ついつい使いすぎてしまう人がすくなくありません。
しかし、トニックの成分であるアルコールは殺菌効果がある分、頭皮にとって必要なバリアも破壊してしまう恐れがあります。
アルコールによって毛穴が剥き出しになった状態になると、そこに眼に見えないような小さな汚れや角質が溜まり、むしろ抜け毛を促してしまうことがあるので注意が必要です。
とくにかさぶたや傷などがある箇所への使用は控えたほうが良いでしょう。
大切なのは使用後の保湿
つまり、育毛トニックはヘアケアにおいての実質的な治療の前の準備として使用すると効果的と言えます。医者が施術の前に手を綺麗に洗うことと同じです。
しかしながら、いくら手を綺麗に洗っても施術できなければ治療はできません。
育毛トニックにおいては、保湿成分がしっかり含まれているのかどうかをチェックする必要があります。アルコールによって消毒されてしまった頭皮のバリアを守るためには保湿成分が必要です。
育毛トニックと保湿成分は相反する効果がありますので、双方が一緒になった商品はその効果を疑った方が賢明と言えます。正しい使い方は育毛トニックの使用後に保湿効果のある育毛剤を使用することです。また、頭皮が脂っぽくベタついてしまい、不潔な感じが否めないときなどは、シャンプー代わりに使うと、頭皮を清潔に保つことができるでしょう。