育毛にとって一番重要なことは、頭皮の血流量です。どんなに頭皮の皮脂を除去しようとも血流量が少なければ毛根は再生、成長しません。
そして、その血流量は全身の血流と関係してきます。
とりわけ上半身の場合は、心臓から一気に通路が狭くなる頚部で詰まりやすくなります。
肩こりは育毛の妨げになる
つまり肩こりによって、肩や首の血流が阻害されていれば、どんなに頭皮を刺激したり、薬剤を貼付しても効果は半減するのです。
従って、頭皮だけではなく、肩こりに対してしっかりと理解する事が育毛の本質、根本を改善する事になります。
肩こりは、一般的に良く使われる言葉で現代医学でも肩こりと呼ばれていることが多いのですが、東洋医学では肩こりを単なる肩の筋肉の詰まりや神経の伝達障害とは考えておらず、気の停滞と考えています。
気の停滞で肩こりに
つまり、全身に気の停滞があれば、肩は自ずから凝るものだと考えているのです。
例えば、内臓であれば肝臓や胆嚢、十二指腸が働きすぎたり、弱ったりすれば右に肩こりを生じやすくなりますし、胃腸や心臓に問題があれば左側に感じやすくなります。又、立ちっぱなしや坐りっぱなしで長時間緊張していても起こります。
このように、様々な原因から起こるものであることを認識することができれば、先ず自分自身の生活習慣や姿勢、血流をよくする為に全身にバランス良く血が巡っていなければなりません。
手足も同様ですが、髪の毛は身体の端っこにあります。木で言うと、身体の中心である臓器は幹であり、手足や髪の毛は葉っぱになるのです。
全身の血流改善と聞くとちょっと難しく感じる人であっても、臓器の健康と考えると、しっかりと睡眠が取れているか、食べ物を美味しく食べられ、形のよい便が出ているか、ストレスがなく過ごす事ができているか等を1つ1つチェックして、改善していくことが重要だと分かります。
育毛には身体全体が関係している
育毛は単に髪の毛の質や頭皮の栄養、清潔さだけに着目すると成長しなかった時に諦めてしまいがちですが、実際には身体全体が関わっている事を知ると、育毛の為に生活を改善し、生活が改善されればストレスも少なくなり、自然と育毛環境が整ってくると考えると、時間はかかりますが着実に改善される事でしょう。
ただし、年齢によって改善の早さ、度合いは異なりますので、歳を取るに従ってこれ以上は難しいという所はあるかもしれません。
昔の人は、その部分を老いとするのではなく、自然の流れと考え、威厳と捉えていたのです。こういう考え方を心に置いておけば、髪の毛だけでなく人生をより豊かなものにする事ができます。